こんにちは!枚方の司法書士 尾花健介です。

不動産の登記手続き(名義変更)を申請する際は、登記申請に必要な様々な書類を名義変更する不動産を管轄している法務局に提出する必要があります。

その中でも重要な書類としてあげられるのがいわゆる“権利証”です。

この権利証ですが、正確には登記済証又は登記識別情報通知)とよばれ、簡単に言ってしまえば、自らが不動産の所有者であることを証する書面です。不動産の所有者が変わる場合(名義変更)の登記には必ずこの書類が必要になります。

例えば、売買による登記申請を行う場合は、売主の登記済証(登記識別情報通知)を管轄法務局に対して提出します。

登記済証(登記識別情報通知)を紛失した場合など、場合によっては提出が難しい場合も事情もあるかもしれませんが、原則的に登記手続きには、これらの権利証が必要です。

では、相続による被相続人から相続人への名義変更には登記済証(登記識別情報通知)の提出は必要になるのか?

今回は、相続登記に権利証が必要になるのかを簡単に解説していきます。

*現在、登記済証は登記識別情報に代わっています。詳しくは⇒登記識別情報と登記済証の違い、不動産の権利証ってどの書類?

*ここでは、便宜、登記済証と登記識別情報通知を“権利証”とまとめて表記します。

目次【本記事の内容】

1.相続登記においての権利証の提出の有無

結論から答えてしまうと、相続による登記申請に権利証の提出は必要ありません。

不動産の相続登記手続きに必要になる書類は原則的に下記の通りです。

<相続登記に必要になる書類>
①戸籍除籍謄本・・・被相続人の出生から死亡までの戸籍除籍謄本、相続人の戸籍謄本。
②被相続人の住民票の除票・・・又は、被相続人の戸籍の附票。
③相続人の住民票・・・不動産を相続する相続人の住民票。
④評価証明書・・・登記申請の対象の評価証明書

そして、上記の書類に加えて、それぞれのご家庭の、相続方法の違いによって、必要になる書類に違いが出てきます。(例:遺言書、遺産分割協議書、調停調書等)。

このように、相続登記の申請自体には権利証は必要ありません。

1-1.相続登記に権利証が不要な理由

なぜ、相続登記に登記済権利証の提出が必要ないのか。これは不動産の権利者である相続人が既に亡くなっているからです。

もともとの意味においては、登記における権利証は、申請人が登記名義人本人であることを証する書類ですので、不動産の売買であれば売主が登記名義人本人であることを証するために提出します。(※売主の印鑑証明書も必要になる)。

しかし、相続による登記申請のの場合は、被相続人は既に亡くなっているため申請人になるのは、相続人であることが戸籍(除籍謄本)と住民票の除票によって証明できます。

その為に、相続登記の申請時において、法務局では必用が無い書類という位置づけになります。

2.権利証を提出をする場合も例外的ある

このように、相続による登記申請には、登記済権利証は基本的に必要ありません。

しかし、もしも上記の必要書類で取得が難しいものがあった場合は、登記済権利証を提出するケースがあります。

登記済権利証を登記名義人本人であることの確認に使うと説明しましたが、法務局は、相続登記の際、被相続人が登記名義人本人であることを登記済権利証ではなく、戸籍(除籍謄本)と住民票の除票で判断します。

そのため、登記されている住所と被相続人の最後の住所が一致(氏名も)していれば、登記名義人であると判断され相続登記が行われるのですが…、

例外的に、もしも続登記申請の際に、住民票の除票が取得できない場合や、被相続人が住所の変更を複数回行っていて、最後の住所と登記上の住所の一致を証明できない場合であるときは、被相続人が所有者であることを証する書面として権利証を提出する場合があります。

3.まとめ

相続による不動産の名義変更の際には基本的には権利証がなくても手続きを進めることはできます。

ですが、権利証があった方が物件確認等の意味合いも含めて、手続きが進めやすいことは間違いありません。

また、前述したように例外的に住民票の除票の代わりに権利証が必要となるケースもありますので、そういった場合に権利証がなければ代替手段を検討しないといけません。

当事務所では、権利証が紛失している場合のご相談も沢山受けてきておりますので、もしも権利証の喪失でお困りの際は、是非、当事務所にご相談ください。

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