このページでは、不動産の名義変更のなかでも、特に事前の確認が必要な
「生前贈与」と「離婚にともなう財産分与」
の2つのケースについて、手続きの流れと、ご相談前に知っておいていただきたい点をご説明します。
ご自身がどちらのケースに当てはまるかを確認しながら、お読みください。
生前贈与による不動産の名義変更
「元気なうちに、子どもへ家や土地を渡しておきたい」——
生前贈与による不動産の名義変更は、将来の相続に備える有効な方法のひとつです。
手続きの流れと必要書類、これらをスムーズに進めるために知っておいていただきたい前提知識を、司法書士がわかりやすくご説明します。
生前贈与の名義変更とは
生前贈与とは、ご存命のうちにご自身の財産を贈る手続きです。
不動産の場合は、贈与契約を結んだうえで、法務局で名義変更(所有権移転登記)を行います。
ここで一つ大切な点があります。
贈与は、「贈る方(贈与者)」と「受け取る方(受贈者)」の双方の意思にもとづく契約だということです。
どちらか一方の意向だけで成立するものではなく、贈る方ご本人の意思が確認できてはじめて、安全に手続きを進められます。
手続きの流れ
- ご相談・方針の確認(贈与の内容や、税務面の見通しを確認します)
- 必要書類の準備(登記識別情報〈権利証〉、印鑑証明書、固定資産評価証明書 など)
- 贈与契約書の作成
- 法務局へ登記を申請
- 完了、新しい登記識別情報をお渡しします
贈与税について
不動産の贈与には贈与税がかかる場合があり、相続時精算課税や住宅取得等資金の特例など、選び方によって税額が大きく変わります。
当事務所では提携税理士と連携し、税務面を事前に確認したうえで手続きを進めます。
「贈与したら思わぬ税金がかかった」という事態を防ぐためにも、早い段階でのご相談をおすすめします。
スムーズに進めるために、確認させていただくこと
安全で確実な手続きのために、当事務所では次の3点を前提とさせていただいています。
いずれも、後々のご親族間のトラブルや、「贈与が無効になってしまう」といったリスクを防ぐために欠かせない確認です。
- 贈与する方ご本人が手続きに関与できること(ご同席、または事前の意思確認)
- 親子間など、明確な親族関係であること
- 贈る方・受け取る方の双方が、意思確認にご協力いただけること
よくあるご質問
次のすべてに当てはまる方は、ご相談ください
- 贈与する方ご本人が、手続きにご関与いただける
- 親子間など、明確な親族関係である
- 贈る方・受け取る方の双方が、意思確認にご協力いただける
離婚(財産分与)による不動産の名義変更
離婚にあたり、これまでご夫婦で所有していた家や土地の名義を、どちらか一方に変更する——
これが「財産分与」による名義変更です。
手続きの内容と、当事務所でお引き受けできるケース・できないケースを、はっきりとご案内します。
ご自身の状況がどれに当てはまるかを確認しながら、お読みください。
財産分与の名義変更とは
財産分与とは、離婚にあたってご夫婦の財産を分ける手続きです。
不動産の名義変更(登記)は、「誰が何を取得するか」の取り決めが済んでから行います。
つまり、登記は取り決めの“結果”を反映する手続きであり、「どう分けるか」を決める段階とは、はっきり分けて考える必要があります。
この違いが、当事務所でお引き受けできるかどうかの分かれ目になります。
お引き受けできるケース(取り決めが確定し、書面がある場合)
名義変更をお引き受けできるのは、財産分与の取り決めが確定し、それを示す書面がある場合です。
具体的には、次のいずれかです。
- 家庭裁判所の書面がある(調停調書・審判書・和解調書・判決など)… 最もスムーズで確実です。裁判所の判断にもとづくため、そのまま登記へ進めます。
- 弁護士が作成した離婚協議書があり、財産分与の内容が明確である
- すでに離婚が成立しており(戸籍に反映済み)、合意書があり、名義人ご本人と直接お会いして確認ができる
いずれの場合も、対象となる不動産の名義人ご本人にご関与いただくことが前提となります。
3つ目のケース(離婚成立後・私的な合意書のみ)は、名義人ご本人との面談ができることが必須の条件となります。
お引き受けが難しいケース
一方で、次のような段階では、当事務所では対応いたしかねます。
冷たくお断りしたいわけではなく、法律上の理由によるものです。
- まだ離婚が成立していない/これから協議して決める
- 「どのように分けるのが有利か」を相談したい
- ご夫婦の一方だけからのご相談
- これから離婚する予定である
これらは、不動産の名義変更(登記)ではなく、「どう分けるか」という法律相談にあたります。
離婚成立前の財産分与や「どう分けるか」のご相談は、法令上の制約により当事務所では対応できません。
その場合は、提携弁護士をご紹介します。
該当する場合は、無理に当事務所で進めるのではなく、提携する弁護士をご紹介します。
専門家に相談していただくことが、結果的にお客様ご自身の利益を守ることにつながるためです。
本人確認について
登記手続きの性質上、対象となる不動産の名義人ご本人に、初回から直接ご確認をさせていただきます。
ご本人の関与が確認できない場合は、お手続きを承ることができません。
これは、なりすましや、意図しない名義変更を防ぎ、お客様ご自身を守るための確認です。
よくあるご質問
次のいずれかの書面をお持ちの方は、ご相談ください
- 家庭裁判所の書面(調停調書・審判書・和解調書・判決など)
- 弁護士が作成した離婚協議書
- 離婚成立後の合意書(名義人ご本人との面談が可能な場合)
